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京都の老舗和菓子店10社が語る「即戦力人材」のリアル ―有識者委員会レポート―

「技術力以前に、挨拶やコミュニケーション能力が不可欠です」

「原価計算やコスト意識の教育が必要。月収30万円なら1日15,000円の売上が必要で、500円の菓子なら30個販売しなければならない。その感覚を学生のうちから持たせるべきです」

これらは、京都を代表する老舗和菓子店の経営者・職人から寄せられた言葉です。

京都製菓製パン技術専門学校では、文部科学省委託事業「和菓子×アート×デザインを軸とした地域創造型キャリア教育推進事業」の一環として、第1回有識者委員会を開催しました。外部委員10名、学園関係者9名の計19名が出席し、カリキュラム開発に向けた活発な議論が交わされました。

基礎技術の徹底

「あん玉取り・包餡・どら焼きのさじ切りなど、どの店でも共通する基本技術は最低限身につけてほしい。これができるだけでも仕事を任せることができ、即戦力になる」

複数の委員から、基礎技術の重要性が強調されました。各店で求められる技術は異なりますが、共通する基本ができていれば、入社後の成長も早いとのこと。「広く浅くでも基礎を押さえておけば、入社後にさらに技術を高められる」という言葉が印象的でした。

衛生管理の知識

「食品を扱う以上、衛生管理の知識が最も重要。素材によって消毒方法が異なることや、食品検査・日持ち設定の知識も在学中に習得してほしい」

技術以前の大前提として、衛生管理の重要性も指摘されました。

マネジメント力

「パート従業員が大半を占める現場では、卒業生がマネジメント側に立つことが求められる。過去にパート従業員の管理ができず退職した事例もあり、カリキュラムにマネジメント力の養成を組み込んでほしい」

小規模事業者が多い和菓子業界では、若手でも早い段階からマネジメントを任されることがあります。技術だけでなく、人を動かす力も求められているのです。

コスト意識

「原価計算やコスト意識の教育が必要。例えば月収30万円なら1日15,000円の売上が必要で、500円の菓子なら30個販売しなければならないという感覚を学生のうちから持たせるべき」

職人であっても、経営感覚は不可欠。自分の給料がどこから生まれるのか、その意識を持つことの大切さが語られました。

コミュニケーション能力

「技術力以前に、挨拶やコミュニケーション能力が不可欠。わからないことをすぐ質問できる力や、お客様・クライアントの目線を想像する力は、技術職・経営職・デザイン職いずれの道に進んでも必要となる」

どんなに優れた技術があっても、周囲と円滑にコミュニケーションが取れなければ、職場で力を発揮することはできません。

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